アラビア:北欧陶器の魅力
お酒を知りたい
先生、お酒に関連する用語で『アラビア』っていうのがあるんですけど、これってどういう意味ですか?お酒の種類ですか?
お酒のプロ
いい質問だね。たしかにアラビアと聞くと、お酒の種類かと思ってしまうかもしれないね。でも、お酒の用語で『アラビア』というのは、スウェーデンの有名な陶磁器メーカーの名前なんだ。ロールストランド社の子会社として1873年に設立された会社でね、特に食器類が有名だよ。
お酒を知りたい
え?じゃあ、お酒の種類じゃないんですか?でも、なんで陶磁器メーカーの名前がお酒の用語になっているんですか?
お酒のプロ
それはね、アラビア社の食器、特にコーヒーカップなどが、お酒を飲む時にも使われることがあるからなんだ。だから、お酒の席で『アラビアのカップで』なんて言ったりするんだよ。お酒の種類ではなく、お酒を飲む時に使う食器のメーカー名だったんだね。
アラビアとは。
スウェーデンの老舗焼き物メーカー、ロールストランド社の関連会社として1873年に設立された『アラビア』というお酒にまつわる言葉について説明します。アラビア独自の色彩が作られ始めたのは20世紀に入ってからです。特に1916年に独立してからは、北欧を代表する模様を描く人や焼き物の職人を次々に迎え入れ、古いしきたりにとらわれない新しい作品を生み出し続け、今では北欧で一番大きな窯元として世界中に知られています。アラビアの作品のほとんどはストーンウェアという硬い焼き物で、オーブンや冷蔵庫にもそのまま入れられる丈夫な作りも、実用性を大切にする北欧美術の特徴です。
歴史
西暦1873年、古くから陶磁器作りで知られるスウェーデンのロールストランド社という会社のもと、アラビアは産声をあげました。ロールストランド社の傘下で産声を上げたアラビアは、その長い歴史の中で北欧の人々の食卓を彩り、共に時代を歩んできました。誕生当初はロールストランド社の影響を強く受けた製品が中心でした。しかし、1900年代に入ると徐々に独自の色彩感覚や形作りを探求し始め、やがてアラビアらしさというものを確立していきます。特に1916年にロールストランド社から独立してからは、自由な発想で物作りができる環境が整い、大きく発展しました。数多くの才能あふれる絵付け師や土を扱う職人たちを迎え入れ、時代を先取りするような斬新な作品を次々と生み出していったのです。伝統を守りながらも、常に新しい表現に挑戦する姿勢は、今もなおアラビアのもの作りの精神として大切に受け継がれています。アラビアの製品には、北欧の自然や文化、人々の暮らしが深く息づいています。自然を愛し、日々の暮らしを大切にする北欧の人々の心と共鳴するように、アラビアの器は温かみと洗練された美しさを兼ね備えています。一つ一つの作品には、作り手の熱い思いと、時代を超えて愛される普遍的な価値が込められています。そしてそれは、これからも北欧の豊かな文化と共に未来へと受け継がれていくことでしょう。
年代 | 出来事 |
---|---|
1873年 | スウェーデンのロールストランド社傘下でアラビア誕生 |
1900年代初頭 | 独自の色彩感覚、形作りを探求開始 |
1916年 | ロールストランド社から独立 |
独立後 | 斬新な作品を次々と生み出す |
デザイン
飾り気のない素直な形、そして使いやすさ。これが北欧の考え方の基本です。アラビアの品々は、まさにこの考え方を体現しています。華美な装飾は避け、物の本質的な美しさを大切にすることで、長く使い続けられる飽きのない魅力が生まれています。
自然の風景から得た柔らかい色合いも、アラビアの品々の特徴です。落ち着いた緑や深い青色、温かみのある茶色は、北欧の空や森、大地を思わせます。これらの色は、食卓に自然の安らぎをもたらし、食事をより豊かにしてくれます。
見た目だけでなく、使いやすさにもこだわっています。毎日使うものだからこそ、手に馴染む形、持ちやすい重さ、洗いやすさなど、細やかな点まで気を配って作られています。シンプルながらも考え抜かれた形は、どんな料理にも合わせやすく、毎日の食卓で活躍することでしょう。
伝統を守りながらも、新しい表現にも挑戦しています。大胆な幾何学模様や、北欧の自然を写し取った絵柄など、時代を反映した様々なデザインが生まれています。これらの模様は、伝統的な技法を受け継ぎながら、現代の感覚にも合うように工夫されています。
アラビアの品々は、ただ食器として使うだけでなく、日々の暮らしを豊かにしてくれる存在です。シンプルで美しいデザイン、自然の温かみを感じる色合い、そして使いやすさ。これらの要素が調和することで、食卓を彩り、心までも満たしてくれるでしょう。長い時間をかけて大切に使い続けることで、さらに愛着が深まり、家族の歴史と共に歩む大切な一品となるでしょう。
特徴 | 詳細 |
---|---|
デザイン | 飾り気のない素直な形、華美な装飾を避けた本質的な美しさ、長く使い続けられる飽きのない魅力、大胆な幾何学模様や北欧の自然を写し取った絵柄など時代を反映した様々なデザイン |
色合い | 自然の風景から得た柔らかい色合い(落ち着いた緑、深い青色、温かみのある茶色)、北欧の空や森、大地を思わせる色、食卓に自然の安らぎをもたらす |
使いやすさ | 手に馴染む形、持ちやすい重さ、洗いやすさなど、細やかな点まで気を配った作り、シンプルながらも考え抜かれた形、どんな料理にも合わせやすい |
伝統と革新 | 伝統的な技法を受け継ぎながら、現代の感覚にも合うように工夫されている |
価値 | 日々の暮らしを豊かにする、食卓を彩り、心までも満たす、家族の歴史と共に歩む大切な一品 |
材質
アラビアの食器は、その多くが炻器、つまり石のように硬い焼き物でできています。この炻器は、焼き物の種類でいうと、陶器と磁器の間に位置するものです。陶器は土の温かみを感じさせる風合いで親しまれていますが、少しもろいところが欠点と言えるでしょう。一方磁器は、透き通るような白さと繊細な美しさが魅力ですが、やはり衝撃には弱いのが難点です。アラビアの炻器は、陶器の素朴さと磁器の丈夫さを兼ね備えていると言えるでしょう。
炻器の大きな特徴は、その高い強度と耐久性です。少々落としたくらいでは欠けたり割れたりしにくく、安心して毎日使えます。また、表面に細かい穴がないため、汚れが染み込みにくくなっています。そのため、匂いが付きにくく、清潔さを保ちやすいという利点もあります。
さらに、アラビアの炻器は熱にも冷にも強く、急激な温度変化にも耐えることができます。例えば、オーブンで焼きたての熱々グラタン皿として使ったり、冷蔵庫で冷やした食材を盛り付けたりしても、ひび割れの心配はありません。電子レンジや食洗機にも対応しているので、現代の忙しい暮らしにもぴったりです。
このように、実用性に優れたアラビアの炻器は、日々の使いやすさを大切にする北欧の生活様式にとてもよく合っています。丈夫で長持ちするので、世代を超えて愛用できる、まさに一生ものの食器と言えるでしょう。
種類 | 風合い | 強度 | 耐熱性 | 耐水性 | メンテナンス性 |
---|---|---|---|---|---|
陶器 | 温かみのある風合い | もろい | – | – | – |
磁器 | 透き通るような白さ、繊細な美しさ | 弱い | – | – | – |
炻器(アラビア) | 陶器の素朴さと磁器の丈夫さを兼ね備える | 高い、落としても割れにくい | 高い、急激な温度変化にも強い | 高い、汚れが染み込みにくい | 匂いが付きにくい、清潔さを保ちやすい、電子レンジ・食洗機対応 |
有名作品
陶磁器メーカー、アラビアが生み出した数々の作品の中でも、ひときわ光彩を放つのが「パラティッシ」シリーズです。1969年、フィンランドデザイン黄金期の終盤に誕生したこのシリーズは、今もなお世界中で愛され続けています。デザイナーのビルガー・カイピアイネンは、故郷であるフィンランドの湖水地方の風景から着想を得て、この大胆で美しい模様を描き出しました。深い藍色の湖面に映る木々の緑、色とりどりの果実や花々、それらが織りなす鮮やかな色彩と力強い構図は、まさにフィンランドの豊かな自然をそのまま閉じ込めたかのようです。
パラティッシとは、楽園を意味する言葉です。その名の通り、食卓にこの食器を並べるだけで、まるで北欧の豊かな自然の中にいるかのような、穏やかで心地よいひとときを過ごすことができます。朝食の温かい飲み物や、夕食の彩り豊かな料理を盛り付けるのに最適で、毎日の食事を特別な時間へと変えてくれます。
鮮やかな色彩でありながら、落ち着いた雰囲気も持ち合わせているため、和洋中どのような料理にも合わせやすく、他の食器との組み合わせも楽しめます。また、同じパラティッシシリーズでも、藍色を基調とした「パラティッシ」、黒を基調としたシックな「ブラックパラティッシ」、春の野原を思わせる柔らかな色合いの「ルノ」など、様々なバリエーションが存在します。自分好みの色や模様を選んで、テーブルコーディネートを楽しむことができるのも魅力の一つです。時代を超えて愛される名作「パラティッシ」は、日々の暮らしに彩りを添え、豊かな時間を演出してくれるでしょう。
シリーズ名 | デザイン | 特徴 | バリエーション |
---|---|---|---|
パラティッシ | フィンランドの湖水地方の風景(木々の緑、果実、花々) | 鮮やかで力強い構図、落ち着いた雰囲気、和洋中どの料理にも合う | パラティッシ(藍色)、ブラックパラティッシ(黒)、ルノ(春らしい色合い) |
評価
北欧を代表する焼き物作り手として名高いアラビアは、世界中で広く認められています。その名は、日々の暮らしに馴染む美しい形と使い勝手の良さで、多くの食卓に喜びをもたらしています。人々はその品々を手に取り、温もりを感じ、日々の食事をより豊かなものへと変えてきました。
アラビアの魅力は、ただ器として優れているだけではありません。その洗練された姿かたちは、芸術品としての価値も高く評価されています。世界各地の美術館や博物館に大切に保管され、多くの人々の心を掴んでいます。時を超えて、その美しさは色褪せることなく、後世へと受け継がれていくことでしょう。
アラビアの焼き物は、北欧の彩りを象徴する存在として、人々の暮らしに深く根付いています。それは、単なる食器という枠を超え、生活に潤いを与える大切なものとなっています。北欧の自然を思わせる柔らかな色合い、無駄のないすっきりとした形、そして温もりを感じさせる手触り。これらの要素が調和し、独特の魅力を放っています。
アラビアの製品は、熟練の職人たちの手によって、一つ一つ丁寧に作られています。土選びから成形、絵付け、焼成まで、全ての工程にこだわりと情熱が込められています。だからこそ、長く使い続けるほどに愛着が深まり、その価値を実感することができるのです。それは、大量生産では決して真似ることのできない、手仕事ならではの温もりと味わいと言えるでしょう。
時代を超えて愛され続けるアラビアの焼き物は、これからも人々の生活に彩りを添え続けていくことでしょう。その美しさは、世代を超えて受け継がれ、未来へと語り継がれていくことでしょう。そして、日々の暮らしに喜びと豊かさをもたらし、人々の心を豊かにしてくれることでしょう。
特徴 | 詳細 |
---|---|
評価 | 世界中で広く認められ、食卓に喜びをもたらす。芸術品としての価値も高く、美術館や博物館にも保管。 |
魅力 | 美しい形と使い勝手の良さ、洗練された姿、北欧の自然を思わせる色合い、無駄のない形、温もりを感じさせる手触り。 |
製造 | 熟練の職人による手作り。土選びから成形、絵付け、焼成までこだわりのある丁寧な工程。 |
価値 | 長く使い続けるほど愛着が深まる。大量生産では真似できない温もりと味わい。時代を超えて愛され、未来へ受け継がれる。 |
入手方法
アラビアの焼き物は、北欧を中心とした世界各地の高級なお店や専門のお店で手に入れることができます。日本では、北欧の雑貨を扱う専門のお店や、インターネットを通じて買い物ができるお店などで買うことができます。特に人気のある商品は、一時的に売り切れてしまうこともありますが、諦めずに探せばきっと気に入るものが見つかるはずです。お店によっては、実際に商品を手に取って見てから購入できるという利点もあります。インターネットで買い物をする場合は、送料や支払い方法などを事前に確認しておきましょう。
また、古い時代の商品を専門に扱うお店では、今では作られていない貴重な作品に出会えることもあります。骨董市や古道具屋などを訪ねてみると、思いがけない掘り出し物が見つかるかもしれません。このようなお店では、商品の状態や製造年代なども詳しく教えてもらえるので、より深くアラビアの焼き物について学ぶことができます。一点ものの希少な作品は、美術品としての価値も高く、コレクターにとっては大変魅力的です。さらに、アラビアの公式ホームページやカタログなどを参考にするのも良いでしょう。商品の種類やデザイン、歴史など、様々な情報が掲載されています。公式ホームページでは、新商品の情報やイベント情報なども発信されているので、最新の情報を入手することができます。
アラビアの焼き物は、自分へのご褒美としてはもちろん、贈り物としても大変喜ばれます。結婚祝い、誕生日プレゼント、新築祝いなど、様々な場面で贈ることができます。贈る相手の好みやライフスタイルに合わせて、ぴったりの一品を選んでみましょう。北欧らしい優美な模様と、使いやすさを兼ね備えたアラビアの焼き物は、きっと贈られた方の生活に彩りを添えてくれるでしょう。日々の暮らしに北欧の風を感じさせる美しいデザインを取り入れて、心豊かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
購入場所 | 入手方法 | 備考 |
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北欧を中心とした世界各地の高級店・専門店 | 直接購入 | 高級品 |
日本の北欧雑貨専門店 | 直接購入 | 人気商品は一時的に売り切れることも |
インターネット通販 | オンライン購入 | 送料や支払い方法を要確認 |
古い時代の商品専門店、骨董市、古道具屋 | 直接購入 | 貴重な作品、掘り出し物に出会える可能性 |
情報源 | 入手できる情報 |
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アラビア公式ホームページ、カタログ | 商品の種類、デザイン、歴史、新商品情報、イベント情報 |
用途 | 備考 |
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自分へのご褒美 | |
贈り物(結婚祝い、誕生日プレゼント、新築祝いなど) | 相手の好みやライフスタイルに合わせた一品選び |