日本酒 もちもちの秘密、アミロペクチン
毎日の食事に欠かせないごはん。その独特の粘りは、一体どこから生まれるのでしょうか。その秘密は、アミロペクチンという物質にあります。アミロペクチンは、私たちの活動の源となる糖分の一種です。この糖分は、数珠つなぎに長くつながり、さらに枝分かれした複雑な構造をしています。まるで植物の根のように、四方八方に広がるこの構造こそが、ごはんの粘りのもととなっているのです。アミロペクチンは、穀物に含まれるでんぷんという成分の中に存在します。でんぷんは、アミロペクチンとアミロースという二つの成分からできています。このうち、アミロペクチンの量が多いほど、ごはんの粘り気は強くなります。私たちが普段食べているうるち米には、でんぷん全体の約八割がアミロペクチンです。一方、もち米には、ほとんど全てがアミロペクチンでできています。そのため、もち米はうるち米よりはるかに粘り気が強く、お餅やおこわなど、独特の歯ごたえを持つ食べ物に使われています。アミロペクチンの粘りは、水を加えて熱することで現れます。熱せられたアミロペクチンは、複雑な構造の隙間に水分を取り込み、大きく膨らみます。この現象を糊化(こか)といいます。糊化によって、ごはんは粘りを持ち、もち米は独特の食感を持つようになるのです。さらに、アミロペクチンは体内で素早く消化吸収され、活動のエネルギーに変わります。そのため、効率の良いエネルギー源として、私たちの生活を支えているのです。
