
アグアルディエンテ:南米の蒸留酒
お酒の世界は大きく分けて、材料を発酵させて作る醸造酒と、醸造酒をさらに蒸留して作る蒸留酒の二つに分けられます。蒸留とは、液体を熱して気化させ、それを再び冷やして液体に戻す操作のことです。この過程で、アルコールのような沸点の低い成分が先に気化するため、集めた液体にはアルコールが多く含まれるようになります。つまり、蒸留によってお酒の度数を高めることができるのです。蒸留酒という言葉は広く、様々な種類のお酒を含みます。例えば、穀物を原料として作られるお酒には、米から作る焼酎や、麦から作るウィスキーなどがあります。これらは、原料となる穀物をまず糖化させ、酵母によってアルコール発酵させた後、蒸留することで作られます。それぞれの穀物によって独特の風味や香りが生まれるため、世界中で様々な種類が楽しまれています。果物を原料とする蒸留酒も数多く存在します。代表的なものとして、ブドウから作るブランデーや、リンゴから作るカルヴァドスなどが挙げられます。これらも、果実を発酵させてから蒸留することで作られます。果実の種類によって、甘みや酸味、香りなどが異なり、それぞれに個性豊かな味わいが楽しめます。スペイン語で「燃える水」という意味を持つアグアルディエンテも、蒸留酒の一種です。アグアルディエンテは、ラテンアメリカ諸国で作られており、地域によって原料や製法が異なります。サトウキビを原料とするものや、ブドウを原料とするものなど、様々な種類のアグアルディエンテが存在します。そのため、香りや味わいも様々で、その土地ならではの風土を反映したお酒として親しまれています。このように、蒸留酒は世界中で愛されているお酒であり、その種類は実に多様です。原料や製法によって、実に様々な風味や香りが生まれるため、奥深い世界が広がっています。