
麹づくりと温度計:湿度管理の重要性
麹作りは温度管理が肝心です。麹菌が元気に働くには、ちょうど良い温度を保つことが大切で、少しの温度変化でも麹の出来上がりに大きく影響します。そのため、麹を作る部屋では、いつも温度計を使って温度を細かくチェックし、適切な温度を保つ必要があります。温度計には色々な種類がありますが、麹作りで特に役立つのが乾湿球温度計です。これは二本の温度計がセットになった特別な温度計です。一本は普通の温度計で、もう一本は湿らせた布で球部を包んだ温度計です。湿らせた布から水が蒸発する時に、周りの熱を奪うため、湿球温度計の温度は乾球温度計よりも低くなります。この二つの温度計の温度差から、空気中の水蒸気の量、つまり湿度を計算することができます。麹菌の生育には、温度だけでなく湿度も重要です。乾湿球温度計を使うことで、麹菌にとって最適な温度と湿度を保つことができるのです。乾湿球温度計以外にも、麹作りでは様々な温度計が使われています。例えば、最高最低温度計は、一定期間の最高温度と最低温度を記録してくれるので、温度変化の幅を把握するのに役立ちます。また、デジタル温度計は、温度を数字で表示してくれるので、一目で温度を確認することができ、正確な温度管理に役立ちます。麹作りでは、目的に合わせて適切な温度計を選び、正確な温度管理を行うことが、美味しい麹を作る秘訣です。温度計の種類や使い方をしっかりと理解し、麹菌が元気に働く環境を作ってあげましょう。そうすることで、風味豊かな美味しい麹を作ることができます。