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日本酒

日本酒造りの革新:液化仕込み

お酒造りの世界で、近年注目を集めているのが「液化仕込み」という方法です。これは、昔ながらのやり方とは大きく異なる、画期的なお酒の仕込み方です。従来のやり方では、蒸したお米に麹と水を加えてタンクに入れ、お米のでんぷんを糖に変える作業を行います。この作業を「糖化」と言い、麹に含まれる特別な成分がこの糖化を促します。液化仕込みでは、蒸米の代わりに、細かく砕いたお米を使います。そして、砕いたお米に「液化酵素」と呼ばれるものを加えることで、お米のでんぷんを直接糖に変えていきます。つまり、麹の働きをこの液化酵素で代用するのです。こうすることで、糖化の作業がぐっと簡単になります。その結果、お酒造りに必要な期間が短くなり、使う道具も小さくて済むようになります。また、人手も少なくて済むので、作業がとても楽になります。さらに、麹の状態によってお酒の味が変わる心配もなくなります。いつも安定した品質のお酒を造ることができるのは、液化仕込みの大きな利点です。特に、小さな蔵元や、これから新しくお酒造りを始める人にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。このように、液化仕込みは、お酒造りの効率化と品質の安定化に大きく貢献する、革新的な技術なのです。今後、ますます多くの蔵元で採用されていくことが期待されます。