濁度

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日本酒

日本酒の濁り:見た目と味わいの関係

お酒の澄み具合を数値で表す方法があり、これは濁度と呼ばれます。基準となるのは蒸留水で、その濁度を0として、そこからどれくらい濁っているかを測ります。この数値は、お酒の見た目だけでなく、舌触りや風味にも関わる大切な要素です。濁度が低いほど、お酒は澄んで透き通り、美しい輝きを放ちます。たとえば、濁度が20以下の日本酒は、水晶のように透き通っていて、光にかざすとキラキラと輝きます。まるで磨き上げられた宝石のようです。30以下であれば、普段よく目にする一般的な日本酒の透明度で、見た目にも清涼感があります。濁度が50くらいになると、少し白っぽく霞んだ感じになり、濁りを感じ始めます。口に含むと、滑らかでとろみのある舌触りを楽しむことができます。100まで上がると、かなり濁った状態になり、お酒の中に細かい粒子が漂っているのが肉眼でも確認できるようになります。どぶろくのように、お米の粒が溶け込んでいるお酒は、さらに高い濁度を示します。この濁度は、お酒の種類や作り方によって大きく変わります。たとえば、濾過をしっかり行うと濁度は低くなりますし、逆に濾過をしない、あるいは軽く濾過するだけのお酒は濁度が高くなります。また、お米をたくさん溶け込ませるように醸造したお酒も、濁度が高くなる傾向があります。このように、濁度はそのお酒の特徴を表す大切な指針の一つとなっています。