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日本酒

お酒の味を守る粒状炭

粒状炭とは、お酒造りでなくてはならない精製剤です。様々な工程で使われ、お酒の質を高める上で重要な役割を担っています。粒状炭は、活性炭とも呼ばれ、その名の通り高い活性を持つ炭素の粒です。顕微鏡で見ると、無数の小さな穴が空いているのが分かります。この微細な穴が、不純物を吸着する鍵となっています。まるで小さなスポンジのように、水やお酒の中に含まれる様々な物質を吸い込み、閉じ込めるのです。仕込み水や割水といった、お酒造りに欠かせない水の精製に粒状炭は活躍します。水に含まれる不純物や臭いのもととなる物質を取り除き、純度の高い水を作り出すことができます。これにより、雑味のないすっきりとした味わいの酒を生み出すことができるのです。お酒そのものの精製にも粒状炭は用いられます。お酒に含まれる不要な色素や臭い成分を吸着し、透明感のある美しい色合いと、雑味のないクリアな味わいを実現します。また、お酒の香味を調整する際にも粒状炭は力を発揮します。特定の成分を吸着することで、目指す香味バランスに近づけることができるのです。さらに、粒状炭には、火落菌の繁殖を抑える効果も期待できます。火落菌は、清酒などに含まれる糖分を分解し、火落ち香と呼ばれる独特の臭みを発生させる細菌です。この火落菌の繁殖を抑えることで、お酒の品質劣化を防ぎ、長持ちさせることができます。このように、粒状炭は、水の精製からお酒の香味調整、品質保持まで、様々な場面で活躍する、お酒造りに欠かせない存在と言えるでしょう。
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酒造りに欠かせない活性炭素

活性炭素は、お酒作りにおいてなくてはならない精製剤です。炭を高温で加熱処理することで活性化させ、目に見えないほど小さな穴が無数に開いた構造を作り出します。この無数の穴が、まるでスポンジのように、周りの液体に溶けている様々な物質を吸着します。お酒作りでは、まず仕込み水や割り水に使われます。仕込み水とは、お酒の原料を仕込む際に使用する水のことです。割水とは、お酒を飲む際に加える水のことです。これらの水に含まれるにごりの原因となる物質や、臭いのもととなる物質を取り除くことで、雑味のない澄み切った水を得ることができます。これにより、お酒本来の風味をより一層引き立てることができます。活性炭素は、お酒そのものの精製にも大きな役割を果たします。例えば、日本酒では、活性炭素を用いることで、不要な色素を取り除き、透明感のある美しい見た目のお酒に仕上げることができます。また、香りと味のバランスを整え、より洗練された風味を生み出すことも可能です。さらに、貯蔵中に起こる変化を防ぐ効果もあります。日本酒は、貯蔵中に白く濁ったり、茶色く変色することがあります。これを「火落ち」と言います。活性炭素は、この火落ちの原因となる物質を吸着し、お酒の品質を保つ手助けをしています。このように、活性炭素は、お酒作りにおける様々な場面で、品質向上に欠かせない存在です。まるで縁の下の力持ちのように、美味しいお酒を支えているのです。