雫取り

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日本酒

雫酒:最高峰の日本酒

雫酒(しずくざけ)とは、日本酒の中でも特別な製法で造られる、まさに最高峰と言えるお酒です。その名の通り、一滴一滴、重力のみによって集められた貴重な液体です。一般的な日本酒造りでは、醪(もろみ)を搾る際に圧力をかけますが、雫酒は一切圧力をかけません。醪を布袋に詰め、じっくりと時間をかけて自然に滴り落ちる雫だけを集める、という非常に手間のかかる製法で造られます。この製法により、搾る工程で醪に含まれる雑味が混じることなく、非常に繊細で洗練された味わいが生まれます。口に含むと、雑味のないクリアな味わいと、豊かな香りが広がります。まるで絹のような滑らかな舌触りも特徴です。また、醪に圧力をかけていないため、醪の成分が壊れることが少なく、繊細な香りもそのまま残ります。吟醸香のような華やかな香りではなく、米本来の旨味と香りが凝縮された、奥深い味わいが楽しめます。このように手間暇をかけて造られる雫酒は、当然ながら生産量は限られています。大量生産される一般的な日本酒とは異なり、まさに希少価値の高い日本酒と言えるでしょう。その希少性と、他にはない独特の風味から、日本酒愛好家の中でも特に人気が高く、特別な贈り物としても重宝されています。まさに、日本酒の最高峰と呼ぶにふさわしい逸品です。